マヂラブ野田も危惧…令和に「一発屋芸人」がピタリと生まれなくなった“厳しいワケ”
芸人の中でもその実感はあるようだ。12月17日に放送された「M-1ラジオ」(ABCラジオ)の中で、パーソナリティを務めるマヂカルラブリーの野田クリスタルは「今、一発屋芸人がいない」「俺、多分そのせいで今お笑いの何の時代かわかんない」とコメント。ゲストであり“一発屋”でもあるジョイマンの高木晋哉は「生まれない。もう生まれないのよ」と、相方の池谷和志も「吉本に見当たらないもん」と語っていた。
今年の「M-1グランプリ」のエントリー数は歴代最多の8540組となり、お笑い界がますます盛り上がっているなか、なぜ「一発屋芸人」は消えたのか。お笑い評論家のラリー遠田氏は、「一発屋が出てきても、その一発がそんなに大きくならない感じがしている」とした上で、初めに“テレビの影響力低下”を指摘する。
「一発屋芸人と呼ばれる人がもっとも多く出てきた2000年代後半は、『エンタの神様』(日本テレビ系)や『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)が流行っていて、最盛期には視聴率20%以上を記録していました。YouTubeやSNSも今ほど一般化していない時代だったので、子供や若者を含む幅広い層の人々がそれらの番組を見ていました。