揚げ物の残り油が飛行機の燃料に!持ち込みで特典もらえる自治体も
の資料によると、SAFの原料となる廃食用油は、国内で年間50万トン発生。そのうち事業系(飲食店、事業者など)から発生する40万トンのうち12万トンは海外に輸出され、外国企業がSAFを製造する際に使用されている。残る10万トンは家庭から発生したものだが、ほとんどが廃棄されている。
■各自治体で廃食用油回収の取り組みが
そこで、廃食用油の回収拠点の拡大と資源循環の啓発活動を行っているのが、「Fry to Fly Project」。
現在、東京都や神奈川県、京都市などの自治体、大手企業など100団体が、このプロジェクトに参加。京都市では、1997年ごろからすでに家庭で使用した天ぷら油などの廃食用油からバイオディーゼル燃料を精製し、ごみ収集車や一部の市バスの燃料として利用している。
「京都市内には約1千700カ所の回収拠点があり、市民の方々の回収意識も高いです」(事務局)
神奈川県藤沢市や川崎市などでは、一般の分別ごみとして回収拠点を設けたり、名古屋市では、市内の回収協力店舗(スーパー73店舗)で廃食用油の回収を行っている。ユニークな取り組みを実施しているのは埼玉県入間市。
家庭で使用した廃食用油をスーパーの回収ボックスへ持ち込むと、油の量に応じてアプリに脱炭素ポイントが加算。