「診療時間10分超」「長時間待たされる」は要注意!?命守れない医師の見分け方
カンファレンスで“これはおかしい”と思うケースも黙っているので、隠れた医療事故も多いのが現状。
大病院の730件におよぶ病理解剖録を調べたことがありますが、食道の真菌感染症を食道腫瘍と間違え、放射線を当てて死亡させたケースなども見ました」
こうした医師や、医療事故から身を守るため、患者サイドではどのような対策が必要になってくるのだろうか。実例をもとに、上さんに解説してもらった。
■話を聞いてくれるのが「よい医師」とは限らない
まず、冒頭の神戸市の事例のような告知忘れは、医師の怠慢にも見える。
「医師の仕事は膨大で、処理能力が求められます。患者への伝え忘れなど、処理能力が低い医師が起こす可能性が高いです。
通常、外来において一人当たり10分も時間をかけてくれる医師を“話を聞いてくれるよい医師”と思いがちですが、処理能力の高い医師は1時間に10人以上の患者を診ることができます。
医師の人間性や相性などは別に、処理能力が高いほど、やるべきことをすぐにやり、やるべきことを忘れたりしないものです。
外来の患者のさばき方も見ておくべきでしょう」(上さん、以下同)
告知ミスに関しては、名古屋大学病院でも4月に公表されたケースがある。