くらし情報『闘争心と乙女心が交錯する草間彌生の“3つの時代”』

闘争心と乙女心が交錯する草間彌生の“3つの時代”

 

【1】創作活動初期

松本の旧家に生まれ、幼少のころから絵を描くことが好きだったが、封建的な考えを持つ母から絵描きになることを強く反対された草間。幻覚や幻聴に悩まされながらも絵画の勉強を続け、’52年に最初の個展を開く。

「京都で日本画を学び、動植物、天体などモチーフは多岐にわたります。10歳のころに描いた母の肖像画には、その後生涯のテーマとなる水玉がすでに見られます」

【2】ニューヨーク時代

美術界の師弟関係などの因習や女性であることの偏見から逃れたい一心で、28歳のときに渡米。

「無限の網目で空間を埋め尽くす『ネット・ペインティング』(無限の網)で、ミニマル・アートの先駆けとして評価され、布を用いた柔らかい彫刻『ソフト・スカルプチュア』、『ハプニング』と称される屋外でのヌード・デモや乱交をテーマにしたパフォーマンスを披露。ベトナム戦争に対する愛と平和のメッセージを発信するなど、時代の先端を走りました」

【3】東京時代

心身の不調を訴えるようになった草間は、’73年に帰国。

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