10年で100社も廃業に!原材料高騰でもやしが消える日が来る!?
原材料費は上がり続けているのに、販売価格はさほど変わらない。総務省の家計調査でも、1袋200グラムの全国平均価格は、40年前も現在も31円ほどだという。
「ピークは’92年の41円。その後、バブル崩壊によってデフレが進むと、小売店はもやしを目玉商品として安く売り出すようになりました。納入先に『あまりに安いので、協力してください』と頼みましたが、有効な対策が打てず……。それが自分らのクビを絞める結果になりました」
こう自省するが、生産コストを削減するために企業努力も最大限重ねてきた。林さんが代表を務める「旭物産」では、もやしの育成、洗浄、計量、包装に至るまでオートメーション化。人件費を抑え、生産量増加を図っている。
栽培技術の向上によっても、原材料費高騰に対抗してきた。しかし、いくら企業努力を重ねても、燃料費の高騰や、円安ドル高の為替相場が、経営の足かせとなった。
「’05年と最近を比べると、原材料費は3倍に跳ね上がっています。一方、販売価格は1割も下落……」