くらし情報『作家・曽野綾子語る介護のコツ「周り気にせず手抜きが必要」』

作家・曽野綾子語る介護のコツ「周り気にせず手抜きが必要」

義父母が住んでいた別棟は古く、介護をしている私にとっても不便でしたが、義母が修理をさせてくれないのには困りました。『私たちは、どうせすぐ死ぬんですから、このままでいい』と、言うのです」

そこで義母が入院中、素早く畳を替えたり、障子を張り替えたり、伸び放題だった庭の草を刈りこんだりした。曽野さんは「義母は不満だったかもしれません」と話す。

「私の介護は手抜きでしたが、長続きさせるには、それくらいがちょうどいいんです。完璧にやろうとすると、介護するほうが、追い詰められ、くたびれ果ててしまいます。むしろ怠け者のほうが介護に向いているんですよ」

義父は90歳近くで直腸がんになり、緊急手術後、人工肛門に。人工肛門の措置を手際よくできず、寝間着やシーツ、布団まで汚してしまうこともしばしばだった。

「でも私は布団そのものを、自宅の洗濯機でも洗える、化繊入りの夏布団に替えてしまったのです。
『あそこの嫁さんは、冬なのに、親に夏布団をかけさせてる』なんて非難をされる心配を自分の心から放逐してしまったわけです。夏布団三枚重ねれば暖かいんです。

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