70歳過ぎて起業…1日に300個の笹餅売る90歳女性に密着!
作りだしたら、モチ米の蒸す時間、砂糖の量など、工夫することはたくさん。そこで『おいしい、おいしい』と言われるとうれしくなってね。もっと上手に作ねばマイね(作らなければいけない)し、電話注文が増えてきて、家族にも迷惑がかかる。思い存分に笹餅作るために、15年前に作業場を建てだのさ」
悠々自適に暮らしてもいい年齢で始めた商売。ミサオさんの長男も、最初は反対していたという。
「今では『笹餅作るのやめれば、ボケでまるじゃ(ボケてしまう)』と見守ってくれています。孫も、職場で笹餅が人気になったことで『今度、作り方教えでけ~』と応援してくれます」
卒寿を迎えた今でも、ミサオさんは、作業場に泊まり込んで、夜も明けきらぬうちから笹餅作りに没頭。27キロの米袋運び、商品の袋入れ、自転車での納品までを、たった1人でこなしている。
しかも餡に使われる小豆は、自分の畑で作り、モチ米は近所の農家から購入している。さらに笹の葉は、自分の山に入って取ってくる。年間に使う笹の葉は3万枚以上!
「あるとき笹の葉を業者から買って笹餅を作ったことがあるんですよ。