北朝鮮問題、原発…与党の公約が進んだら暮らしはどうなる?
(柳澤さん)
しかし、その“演出”を成功させるのは、簡単ではない。
「危険をあおって支持率を上げるのは政治の常とう手段で、トランプ大統領も安倍首相も、それをやってきた。しかし、国民のほうが、危険をうのみにして、より強い圧力を政治に求めるようになったら、“上げた拳”を下ろせなくなり、“演出”は失敗します。そうなれば、戦争に突入する可能性もないわけではありません」(柳澤さん)
「この国を守り抜く」と勇ましい公約をぶち上げた安倍首相。世論が“対話”を望まなければ、“演出”も失敗に終わりかねない。
■原発の核燃料再処理費用で電気代が高くなるという試算も
新内閣では、安定的に低コストで供給できる主な電源のひとつとして、“原子力発電”を位置づけている。しかし、この方針に異議を唱えるのは、長崎大学核兵器廃絶研究センター長の鈴木達治郎さんだ。
「経済省の試算によると、原発の発電コストは、10.1円/kWと、石炭火力などほかの発電コストと比べて最も安くなっています。