くらし情報『入院中の重病児に元気を!病院で働く“ファシリティドッグ”とは?』

入院中の重病児に元気を!病院で働く“ファシリティドッグ”とは?

主治医の先生に対しても治療拒否のストを起こし、過呼吸になるほど泣き叫んでは、大好きなぬいぐるみまで投げつけて……」(みどりさん)

みどりさんは困り果てた。そこに、やってきたのがファシリティドッグのヨギ(ゴールデンレトリバー・オス・7)だった。ベッドのいろはちゃんの脇まで行き、ストンと腰を下ろすと何事もなかったかのようにそっと寄り添い、上目づかいで見上げる。

みどりさんは、いろはちゃんに「ヨギは、どんなときも、一緒にいてくれるって」と言った。すると、いろはちゃんはヨギの体をギュッと抱きしめ、「わたし、がんばる」と答えたのだった。この出来事で、みどりさんは大きなことを学んだという。

「ヨギのおかげで、いろはは半年間抱えていた不安をやっと吐き出せたんです。私は、『うちの子はがんばり屋だから』と思い込み、いろはの気持ちを表現させてあげられなかった。
つらいときは娘も私もヨギやスタッフのみなさんに『助けて』と言っていいんだと気がつき、すっとラクになりました」(みどりさん)

その後もヨギは、病室を毎日訪れた。

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