くらし情報『奨学金問題に陥ってしまったら…「破産も一つの手」と専門家』

奨学金問題に陥ってしまったら…「破産も一つの手」と専門家

 

文部科学省のデータによると、約40年前と比較して国立大学の初年度費用はおよそ73万円、私大は85万円も高騰している。いっぽうで、親からの仕送りは減少しているという。

「’00年から’12年の間で仕送りの額は、年間30万円ほど下がっています。仕送りのない学生は、何らかの奨学金を利用しないと暮らせません。学費を払うためバイトに明け暮れて体を壊す人、風俗で働く女性もいます」

なんとか大学を卒業しても、もし奨学金を最大月に12万円を4年間借りていた場合、金利を上限の年3%とすると、負債総額は883万円に。巨大な負債を抱えて、社会に出ることになるのだ。

「正社員になっても、過酷な労働環境や低賃金で不安定な仕事につくしかない人も多い。返済を延滞する人たちの8割が年収300万円以下。
それで毎月数万円の返済を迫られるのはたいへんきついんです」

さらに追い打ちをかけるのが、日本学生支援機構からの厳しい“取り立て”。もし返済の延滞が4カ月になると債権回収業者による回収が始まり、9カ月を超えると、督促という裁判所からの法的手続きに入る。

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