奨学金問題に陥ってしまったら…「破産も一つの手」と専門家
「『貸与型』の奨学金を申し込むときは、連帯保証人と4親等以内の親族の保証人を立てる『人的保証』と、返済できない場合、保証会社に肩代わりしてもらう『機関保証』のどちらかを選びます。その際、親や親戚が保証人になる『人的保証』を選ぶのは避け、『機関保証』を選んでほしい。それは、家族や親族まで共倒れしてしまうことを防ぐためです。甥や姪、また子どもの結婚相手になる人が返済に困っているかもしれない。その人たちが『人的保証』を選んでいた場合、取り立てが自分のところまでやってくる可能性はゼロではないんです」
また救済措置のひとつとして、地元に“Uターン就職”した人に対し「奨学金返還助成制度」をもうける地方自治体もある。「Uターン」だけにとどまらず、出身県ではない地方への移住者も対象の場合があるので、各自治体の取り組みを調べるのも有効だ。
「奨学金を借りる場合には、子どもとよく話し合い、総額いくらになるか、卒業後、毎月の返済がいくらで何年続くのか、きちんとリスクも話し合ってほしいと思います」
これらの救済制度は、まだまだ認知度が低いと岩松さんは語る。