瀬々敬久&東出昌大、WOWOW『連続ドラマW 悪党 ~加害者追跡調査~』での再タッグを語る
瀬々探偵である主人公がいろんな人々に事情を聴いて、事件の真相が分かっていく構造なんですが、演じる人たちの力によってエモーションが渦巻く作品になったなと思います。
――おふたりは昨年公開された『菊とギロチン』で初めて顔を合わせましたよね。お互いに、どんな監督、どんな俳優だと思っていますか。
東出俳優部を信じて、大海原に投げ出す。行ってこい!と背中を押してくださる。それが根底にある演出。瀬々組らしいなと。そして、さっきも言ったように、ハードボイルド一色になりすぎない。
人間だから、もがいている様にリアリティがあって。その濁流の中にひと筋の光明が見えた瞬間に、救いが生まれる。そういう作品が、そういうお芝居が好きである。そこは瀬々監督ならではだなと思いますね。
瀬々東出くんの役は、いろいろな人たちとぶつかって最後、トラウマみたいなところを打ち壊して、先に進んでいかねばならない。それがトータルの構成。そこにおいて自分の中で印象的だったのは、あるとき、東出くんがトラウマを乗り越えたようなパフォーマンスをするわけです。
東出そんなこと、しました?
瀬々ほら、第六話(最終話)のラスト近くのシーンで。