松本白鸚、史上最年長『勧進帳』弁慶役に「覚悟決めた」 高麗屋二代による親子競演実現
、自分が亡くなった後は、息子・幸四郎が弁慶を勤めてくれると思います。託すことこそ、歌舞伎の伝承であり、歌舞伎が歌舞伎たるところではないでしょうか」と未来を見据えた。
そんな父の言葉に、幸四郎は「今、託すという言葉がありましたけど、いざ舞台に立つと、父はまったくそんなことなくて(笑)」。弁慶という役どころについては「回を追うごとに大変きついものだと感じている。1回1回特別だと思いながら、曽祖父、祖父、そして父が演じた弁慶を演じきりたい」と語り、「いかなる歴史も潜り抜けてきた歴史ある傑作で、皆さまを勇気づけられれば。誇りに思える高麗屋の『弁慶』を自分の体を通してお見せしたい」と決意を新たにしていた。
取材・文:内田涼
歌舞伎座『四月大歌舞伎』
演目
【第一部】午前11時開演
一、『猿翁十種の内 小鍛冶』
二、『歌舞伎十八番の内 勧進帳』
【第二部】午後2時45分開演
一、『絵本太功記 尼ヶ崎閑居の場』
二、『団子売』
【第三部】午後6時開演
『桜姫東文章 上の巻』
2021年4月3日(土)~4月28日(水)
会場:東京・歌舞伎座