2023年6月8日 18:00
『Grasshopper vol.13』ライブレポート トンボコープ×Hwyl×東京少年倶楽部、心の奥に届く熱い音を浴びた夜
彼らは熱量を上げていき、サビでは高く拳を突き上げた。クマダがしゃがみ込んでギターをかき鳴らし、それに呼応してステージもフロアもグッと熱くなった。指笛が鳴り響いた空間に、最大限の「ありがとうございました」を叫んで、 Hwylはステージを終えた。
東京少年倶楽部
演劇の幕が上がるようなブザー音が鳴り響く。美しいピアノクラシックにノイズが加わった怪しげな音楽の中から東京少年倶楽部のメンバー3人が登場した。讃美歌のような合唱から始まったのは『mesmerism』だ。音なのか、ざわめきなのか。輪郭を失った不思議な音が空間を支配する。
その中に少年のような高らかでクリアな歌声が確かに聴こえていた。歌を歌っているのは金髪に白シャツを着た松本幸太朗(Vo/Gt)だ。彼のオルタナティブな音楽性とキャッチーかつまっすぐなキャラに惹きつけられる。
次に演奏した曲は『Aventure』。ギター、ベース、ドラムそれぞれがズシンと重みのある音を鳴らす。一音一音が空間を揺らし、観客の身体を震わせた。叫びのようにも聞こえる歌声に惹き込まれた観客が高く拳を突き上げていた。照明で赤く染まった松本は両手を上げ、全身でステージを盛り上げた。