2021年10月7日 18:00
今日のアートに多大な影響を与えた芸術動向を振り返る『ミニマル/コンセプチュアル』開催
1960年代以降、主にアメリカで展開した美術の潮流「ミニマル・アート」と「コンセプチュアル・アート」について紹介する展覧会『ミニマル/コンセプチュアル:ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960-70年代美術』が、10月9日(土)よりDIC川村記念美術館にて開催される。
レンガや金属板、蛍光灯といった工業用素材や既製品を使用し、正方形や立方体などの単純で幾何学的な形態やその反復による構造が一般的な特徴として挙げられるミニマル・アート。作家の感情の痕跡や装飾性などを排除し、その物質性に焦点をあてる表現だ。
ミニマル・アートに続いて現れ、同時代に拡がりを見せたコンセプチュアル・アート。芸術にとって最も重要な要素はアイディアやコンセプトだと考え、特定の形態に限定されることなく、言葉や、写真、映像、印刷物、日用品、自然物、さらには作家自身の身体など多様なメディアや形式が用いられてきた。
こうした新しい傾向をもつ芸術を紹介する国際的な拠点のひとつとなったのが、コンラート・フィッシャーが1967年にデュッセルドルフに開いたギャラリーだった。フィッシャーはアメリカやヨーロッパの若いアーティストたちをデュッセルドルフに招き、現地で制作をさせるというそれまでにないプロセスで展覧会を実現。