2024年1月27日 12:00
下野 紘が感じる20年「この仕事を続けるためにもっと自分を磨いていきたい」
だからこそ、なぜそこにラクスは来てくれないのか、そしてなぜキラはそれを邪魔しようとするのか、という考え方しかない。
幼いころからラクスと世界を導く、という思いを抱いたまま大人になって現在に至る、という形だと思うので、ようやくそれを実現できるだけの力を持ち、タイミングが生まれ、この絶好の機会を逃すわけにはいかない。ちゃんと道を正さなければいけない。そういう思いからラクスに対しては「君は僕の隣に来なければならない」、キラに対しては「君は彼女の近くに来てはならない」ということを直接的に言いたくてたまらなく、その結果、あの距離感が生まれたのではないかと思います。
――後半に行くにつれて、オルフェには驚くほどの強引さも感じられました。
推測にしかなりませんが、彼は人生において失敗したり転んだり、障害だったり、壁だったりというものが全くない人生を送ってきたんでしょうね。かつ、「君はこの世界を統べる存在なんだよ」ということをずっと言われ続けてきた。そこから成長していくし、知識も増えて、能力としては上がっていきますが、心だけは成長せずに来たのではないか、という気がします。
それこそ、最初の紳士的な振るまいもあくまでラクスに対して「君はこうあるべきなんだ」