【ライブレポート】リフの惑星2年ぶりワンマン『リフレインが叫んでる』、音楽の持つ力を改めて感じられた一夜
では緒方がギターを置いてダンサブルなビートに体をあずけて、フィジカルなサウンドを生み出していく。ハイボルテージな曲を連投し、このブロックが終わった頃にはメンバーそれぞれ息も絶え絶えだったが(久しぶりのワンマンというペース配分の難しさもあっただろうが)、4人ともに晴れ晴れとした表情だ。
最後の曲にいく前に緒方は、「この2カ月個人的に苦しいことがあって、これまではバンドをやってきて楽しいことばかりだったけれど、辞めてしまおうかと思うこともあった」と打ち明けた。この日、何度も観客への感謝を口にしていたのも、そうした思いがあったからこそだろう。改めてこのワンマンが開催できたこと、そしてたくさんの人が集まってくれたことに感謝の思いを告げると、ラストは9月14日に配信されたばかりの「FANFARE」を披露した。《響くファファーレが終わってしまってもこの街で僕らは生きる最後の願いよ届いてくれ》(「FANFARE」)。がなるように歌うこのフレーズが、様々な思いを乗せていちだんと強く、大きく響く。今回の4カ月連続の配信シングルの曲は、2020年のアルバム『odds and ends』に収録されていた曲たちでもある。