くらし情報『「純粋さに胸を打たれる」古川ヴォルフガングと「無敵感が眩しい」京本ヴォルフガング 2024年版『モーツァルト!』上演中』

「純粋さに胸を打たれる」古川ヴォルフガングと「無敵感が眩しい」京本ヴォルフガング 2024年版『モーツァルト!』上演中

そして今にも空に飛び立ってしまいそうなほど自由だ。彼にとってはすべてのこと……家族すらも楔でしかないのではと思うほど、型にはめられることが似合わない特別感がある。それゆえある意味サバサバしているようにも感じるのが新鮮。今回衣裳が新しくなっているものもあり、ヴォルフガングの衣裳もオーバーサイズのものが増えたのだが、その今風の装いも似合う“令和のヴォルフガング”であり、新しい爽やかなヴォルフガング像を生み出した。

「純粋さに胸を打たれる」古川ヴォルフガングと「無敵感が眩しい」京本ヴォルフガング 2024年版『モーツァルト!』上演中

左から)アマデ=白石ひまり、ヴォルフガング・モーツァルト=京本大我、コンスタンツェ=真彩希帆
ヴォルフガングの妻コンスタンツェは本作初出演の真彩希帆。前半の可愛らしさと後半の迫力の落差が圧巻、歌声も安定して見応えがある。初演から出演しているこのミュージカルの顔、レオポルト役の市村正親とコロレド大司教の山口祐一郎の存在もやはり欠かせない。市村は厳しくも愛情深い父を、上手く息子と向き合えない不器用さや哀愁も滲ませ演じ作品に奥深さを与え、山口はヴォルフガングの才能に嫉妬しながらも誰よりその才能を理解している複雑な権力者の心理を、唯一無二の大きな存在感と轟く美声でどっしりと演じた。


「純粋さに胸を打たれる」古川ヴォルフガングと「無敵感が眩しい」京本ヴォルフガング 2024年版『モーツァルト!』上演中

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