2022年3月9日 18:00
印象派の“末裔”が描いた光と詩情『シダネルとマルタン展‐最後の印象派、二大巨匠‐』3月26日より開催
19世紀末から20世紀初頭のフランスで活躍した画家、アンリ・ル・シダネルとアンリ・マルタンに焦点をあてた、国内初の展覧会『シダネルとマルタン展 ‐最後の印象派、二大巨匠‐』が、3月26日(土)より新宿・SOMPO美術館にて開催される。
フランス北部のダンケルクで10代を過ごしたアンリ・ル・シダネル(1862 – 1939)と、南仏トゥールーズ生まれのアンリ・マルタン(1860 – 1943)は、1891年のフランス芸術家協会サロンで出会い、交流を深めるようになった。パリでの修行を経て、再びそれぞれフランス北部、南仏へと向かったふたりが描いた光は、印象派を継承しながら、新印象主義、象徴主義など同時代の表現技法を吸収し独自の画風を確立。幻想的な主題、牧歌的な風景、身近な人々やその生活の情景を、親密な情感を込めて描き、「最後の印象派」と言われる世代の中心的存在だった。
同展では、世紀末からモダニスムへ至るベル・エポック期に、独自の絵画世界を展開したふたりの道のりを、約70点の油彩・素描・版画を通して辿る。
深い友情で結ばれ同じ芸術観を共有しながらも、それぞれの活動拠点に由来して、異なる光の表現を追求し続けたシネダルとマルタン。