【おとなの映画ガイド】中村倫也はなんと土星人だった! ──『宇宙人のあいつ』!
そして三男・詩文は、柄本時生。このひと、やっぱり末弟を演じると似合っています。ガソリンスタンドで働く、気の弱いおひとよしだが、兄妹思い。
たしかにこんな家族がいたら幸せだろうな。
監督は『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』の飯塚健。脚本は彼のオリジナルだ。
妻夫木聡が長男役を演じた、『若者たち2014』という昭和の名作をリブートした5人兄妹のドラマがあった。あれと同様、この映画でも食事のシーンがかなりおかしい。
飯塚監督は「大切に描きたいと思ったのは家族がごはんを食べるシーン。 朝ごはんがしっかりしている家はいい家だと思っていて、私自身憧れがあったのも大きな理由です」という。
両親の遺影に朝の挨拶をして、どんぶりにいれた納豆を兄妹でまわし、全員に行き渡ったところで、あとは黙々と食べる。食べ方が下手で、がっついて見えるのは末っ子。
この朝食中に「真田サミット」とよばれるイベントがある。兄妹の相談ごとや、発表はここで行われるのだ。
ある朝の「真田サミット」。日出男がついに、土星人であることをカミングアウトし……。
「映画を観ながら、馬鹿じゃないの、とポロっと言っちゃうような(笑)