くらし情報『すべてのラブストーリーは“サスペンス”である。パク・チャヌク監督が語る新作『別れる決心』』

2023年2月14日 12:00

すべてのラブストーリーは“サスペンス”である。パク・チャヌク監督が語る新作『別れる決心』

「へジュンというのは刑事という職業上、ソレのことを疑わなければならない存在です。でも彼の心の中で『彼女は犯人ではないのかもしれない』と、気持ちが傾いていきます。へジュンのもっている美徳は、相手を先入観で見ないことです。しかし、ソレを相手にしたへジュンはバランスを失ってしまって、本来であれば疑うべき存在であるはずなのに、犯人ではないのではないかと思ってしまうわけです」

一方のソレも刑事の追求や疑いを晴そうと振る舞っていたはずなのに、自分の感情に疑問を抱きはじめる。

「ソレは刑事の疑いを解かなければならないと考えていたと思います。ところが、ソレもまた『私がこの男性の心を盗もうとしているのは、自分の疑いを晴そうとしているのか、それとも私がこの男性に惚れてしまったからなのか?』と考えはじめるわけです」

すべてのラブストーリーは“サスペンス”である。パク・チャヌク監督が語る新作『別れる決心』
刑事と容疑者である男女は、それぞれの立場で自分の心の行きどころを失い、迷い、この感情は愛なのか? と自分に問いかける。取り調べが進み、捜査が進展する中で、次々に新事実が明らかになっていき、事件は解決へと向かっていく。でも、ふたりの感情には“出口”がない。


「愛についての話をする上で、殺人事件と結びつけた理由は、愛の物語というのは“大きなサスペンス”を含んでいると思うからです。

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