全員優勝! ついに夢を叶えた憧れのヒーロー・サンボマスターとの対バン『ハンブレッダーズ 秋のグーパンまつりZ 2024』名古屋公演レポート
木内泰史(ds/cho)
ライブ中盤に差し掛かり、山口がギターひとつだけでマイクレスで「ラブソング」を歌い出す。その後ろで木内はスマートフォンのライトを光らせてペンライト代わりに左右に振り始めると、その姿を受けてオーディエンスも各々のスマートフォンのライトをオンして手に持つ。気が付けば、目の前には光の海が広がっていた。幻想的な光景の中で山口は全身全霊で歌う。その音を、その歌を、ひとつとも聴き逃さないようにとオーディエンスはサンボマスターへと熱い視線を注いでいった。続く「Future is Yours」でも〈君はいたほうがいいよ/未来は君のためにあるの〉と歌っていたように、いつだって愛と平和を歌うサンボマスターは、君のことを本気で思っている。ずっとその姿勢を崩さないまま、愚直にステージの上で体現しているからこそ、オーディエンスは絶対的な信頼感を持ち応えるのだろう。
サンボマスター
「できっこないを やらなくちゃ」でラストスパートをかけ、最後は「花束」で締めくくる。ステージ袖ではスタッフが花束を揺らす姿も見受けられ、ハッピーな空間が作り上げられていく。〈信じてんぜ君を そう昔から気づいてた/あなたは あなたは 花束のように咲きほこる人〉とあなたはこの世界でかけがえのないひとりであるのだとメッセージを残し、サンボマスターはステージを去った。