2023年6月15日 11:30
英国ヴィクトリア女王から拝領したサーベルを初公開! 『サムライのおしゃれ』6月17日より開催
静嘉堂@丸の内では、2023年6月17日(土)より、『サムライのおしゃれ―印籠・刀202装具、風俗画―』展を開催する。
江戸時代の武士の特権といえば、大小の刀。初期には朱鞘や金色の鞘も存在したが、やがて刀の鞘は光沢のある深い漆黒へと統一され、その美しさは海外でも羨望された。私たちにも馴染み深いピアノの黒塗りは、実は日本刀の鞘塗りに触発されたといわれている。そして、漆黒の刀の外装をキラリと彩ったのが、四季の草花や故事人物など様々な意匠を凝らした鐔や小柄の金工だった。
これら刀装具は、持ち主の趣味やセンスの見せ所だったが、同様にサムライたちのおしゃれアイテムとなっていたのが印籠だ。もともと常備薬を携行するものだった印籠は、後に男性の腰に下げて楽しむ装飾品となり、落下防止のために紐の先端部分に取り付ける根付とともに、発達。専門の職人たちによって様々な技術や意匠がほどこされた。
同展では、館のコレクションより精選された刀装具や印籠の優品を、江戸のサムライや中国を含めた貴人たちの風俗を描いた絵画作品とともに紹介する。
そんな中、同展で特別に注目されるのが、明治の元勲・後藤象二郎が英国ヴィクトリア女王女王より拝領したサーベルの初公開である。