名優ジェシー・プレモンスが語る。最新作『憐れみの3章』はオファーを受け「即決しました」
本作を手がけたヨルゴス・ランティモス監督は『籠の中の乙女』『女王陛下のお気に入り』『哀れなるものたち』などで知られる現代最高峰の映画作家のひとり。その作品世界はいつも複雑で、観客の度肝を抜く出来事が起こるが、その先には深淵なドラマ、哲学的な主題が広がっている。
「確固とした独自の演出をする名監督です。型にはまることを拒絶するその姿勢は、いまの時流とは正反対で、とても清々しかったです。神出鬼没で、曖昧で、真意を捉えにくいところもありますが、温情に溢れていて、心から寄り添ってくれていることが肌から伝わってきました。細やかな気配りをし、決して先入観を持ってものごとや人を見ません。誰もが自由に発想できるように取り計らいます。新境地が開ける素晴らしい仕事でした」
これでまたプレモンスの“名監督との仕事リスト”に新たな名前が加わった。
高い演技力で観客や監督を魅了する名優でありながら、その姿勢はどこまでも控えめ。画面に映るとみんな好きになってしまう不思議なたたずまい。ジェシー・プレモンス、本当に愛すべき俳優である。
「新人であろうが、ベテランであろうが、常に刺激を受けるような方と仕事をすることが大事です。