勘九郎・七之助「再出発の気持ちでめでたく舞えたら」 『三月大歌舞伎』来月4日より上演
建てるというプロデュース能力、座元としての手腕に優れていた人、祖父も父もプロデュース能力に優れていた人でした。これは不思議な“中村勘三郎”という名前に宿った魂なのかな、と思います」と語り、七之助も「ここから始まったんだ、という思いです。本来なら父がここに立って写真を撮っているはずであろうと思いますが、改めて兄弟で中村屋を背負うこと、また今月立派に勤めている勘太郎と長三郎のふたりも背負っていくんだなというプレッシャーと楽しみと、半分半分な気持ちです」と語った。
中村勘九郎
『猿若江戸の初櫓』について勘九郎は、「私たちが初舞台の時(1987年1月)に初演した踊りで、父の襲名など区切り区切りで踊らせていただきました。(中略)397年歌舞伎が続けられているというのも先人たちや歌舞伎を愛する人々の思いが詰まったパワーがあってこそ。このコロナ禍に於いて、再出発というような気持でめでたく舞えたら」と意気込みを語り、七之助も「中村屋にとって所縁のあるものを兄弟で歌舞伎座の序幕からやらせていただけるのは本当に幸せ。」と感慨深げ。「(演じる出雲の阿国は)華やかさもありつつ、途中厳かに踊るところもあって、とても緩急があります。