くらし情報『40年以上の歴史に幕!「こまばアゴラ劇場サヨナラ公演」』

2024年3月30日 12:00

40年以上の歴史に幕!「こまばアゴラ劇場サヨナラ公演」

と聞いて、いつも思い浮かべるのは、こまばアゴラ劇場のことだった。アゴラに行けば、面白いものが観られる。幕が上がるまでどんな作品かわからず、ゆえに当たり外れが多い演劇というジャンル、とくに小劇場ファンにとって、こまばアゴラ劇場はとても大きな存在だった。

私が演劇を見始めた2000年代、すでにアゴラは特別な場所だった。渋谷から二駅だけ電車に乗り、東大生たちと逆の出口を出て歩く劇場までの道を一歩一歩進むごとに、これから観られるものへの期待が膨らんでいった。あの細い階段を登った先に、どんなに詰めても60〜70人入ればいっぱいのあの場所に、果てしない世界が広がっていた。

下手にある地下につながる穴や奥にあるエレベーターも、作品によってどんどん姿を変えた。2017年の山下澄人と飴屋法水によるHEADZ『を待ちながら』のときは、一度も通ったことのなかったルートを通って、ふだんとは違う場所にしつらえられた客席に向かった。
あんなに何度も行った場所なのに、全然違って見えた。高校演劇サミットで、すぐそばの筑波大学附属駒場高校の作品に度肝を抜かれたのもここだった。ロロ、鳥公園、贅沢貧乏、庭劇団ペニノ、ままごと、ハイバイ、ニッポンの河川、玉田企画、ゆうめい、そしてもちろん青年団……。

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