2024年2月2日 21:00
LDH × 宝塚の熱いコラボ 圧巻の戦乱シーンと三組の切ないバディ 舞台『HiGH&LOW THE 戦国』
ネーションカラーは鍛冶の紅蓮の炎を思わせる赤。
乃伎国は、人々を潤し、ときに濁流へと変貌する水の国。若き城主・神洲崎湧水(水美舞斗)は国を治める激務と重圧に苦しみ、もうひとつのペルソナを身に着けなければ、人を裁くにも冷徹になりきれない。側近の姫川弦流(藤原樹)もまた自身の秘めた想いに苦しむ。ネーションカラーは透き通った青。
その三国のリーダーたちの心の間隙や互いへの戦意に目をつけて暗躍するのが、蛇ノ内一家の糜爛一味だ。やがて五国の社に封印されていたチカラが解き放たれ、三国はいやおうなく大合戦に巻き込まれていく。その戦乱の中で黄斬たちは傷つきながらも自分のなすべきことに目覚め、手を携えて共に立ち上がる時を迎える。
出演者やダンスチーム、アクションチームが超高速で入り乱れる戦乱=抗争シーンは圧巻だ。殺陣にそれぞれのお国柄が表れているのは必見。須和国では泥臭いほど力強く、乃伎国の殺陣は水の流れのように華麗で、尊武国の立回りは荒々しく激しく、三国を見比べるのも楽しい。三国のリーダーや彼らを支える友が切ない思いを歌い上げる楽曲も、バラードやラップとバラエティ豊か。激しい立ち回りで舞台に叩きつけられる兵士たちの肉体の音すらリズミカルだ。