2023年7月20日 17:00
身体表現光る演出 青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』 まもなく開幕
開幕まで2週間ほどとなった7月中旬、都内で行われている稽古場を1時間半ほど見学した。
この日行われていたのは、本作のラストシーン。何年も経った後の子ども部屋で、山﨑演じるピーターと、岡部麟(AKB48)が演じるウェンディが再会するシーンだ。セリフとしては数行のやりとりだが、ピーターもウェンディも感情が大きく動く場面。丁寧に積み重ねていかないといけない。
動きながらセリフを発するシーンの稽古を何度かする中で、山﨑が「ここは止まるよりも、もう少し食い気味にいきそうになるんですよね。生まれたエネルギーをどこにぶつけたらいいと思いますか?」と演出の長谷川に質問する場面があった。第一印象では、やんちゃで少年らしさが全面に出ているピーターだったが、山﨑は山﨑なりにピーターの感情を細かく理解し、自分のものにしようとしているのだろう。
左から)ピーター・パン役:山﨑玲奈、ウェンディ役:岡部麟(AKB48)撮影:渡部孝弘
山﨑の問いに、長谷川はもちろん、相手役の岡部も一緒になって考える。岡部は昨年の森新太郎演出版でもウェンディとして出演していたが、共演者も演出も違うため、再びいちから役や作品と向き合っている様子。