2023年1月27日 12:00
【サンダンス映画祭レポート】ランドール・パーク監督デビュー作『Shortcomings』
マーベル映画のジミー・ウー役で知られるアジア系コメディ俳優ランドール・パークが『Shortcomings』で監督デビューを果たした。主要キャストは、すべてアジア系俳優。パークらしい、温かさとユーモアに満ちた作品だ。
日系アメリカ人のベンは、やはり日系のミコと北カリフォルニアのバークレイに住んでいる。ある日、ミコは、夢がかなって3ヶ月のインターンシップに受け入れてもらえることになり、ニューヨークに行ってしまう。このところ、ふたりの関係がぎくしゃくしていたこともあり、恋人関係をいったんお休みにすることで、ふたりは合意。ベンはさっそく若い白人の金髪女性にアプローチするが、ミコが電話の返事をまるでくれなくなったことも、気になってしかたがない。そしてついにこっそりとニューヨークに乗り込んで行った彼は、衝撃的な事実を発見するのだった。
映画には、アメリカに住むアジア系が共感できる要素がたっぷり。たとえばベンの女友達は韓国系のレズビアンだが、彼女は親に対して絶対にカミングアウトしないと決めている。理解してもらえるはずがないからだ。そんな彼女は、ベンを恋人に仕立てて親に紹介しようとするも、親は日本人を嫌っているため、韓国系ということにしてもらう。