2023年5月17日 12:00
【ライブレポート】スペシャルゲストも登場したimase 1st Live『POP OVER』(追加公演)
さらにステージにベンチを置き、ゆったりしたムードで「でもね、たまには」を歌い上げる。緊張はまったく感じられず、オーディエンスとリラックスして会話する姿も印象に残った。
ライブ中盤では、WWWでも披露された“ショート曲メドレー”。「N1ght」「ノスタルジー」から「ナツイアツ」「Repeat」まで15曲をノンストップでつなぐメドレーは、SNSに楽曲を投稿するところからはじまった彼のキャリアを追体験できると同時に、音楽的な幅広さ、バラエティの豊かさを改めて証明していた。ほとんどが30秒前後なのだが、1曲1曲が個性的でーーローファイ系ヒップホップ、オルタナR&Bからギターロックまでーー一瞬で記憶に残るキャッチ―なフレーズがある。
音楽活動をはじめてわずか1年でSNSで楽曲をバズらせ、メジャーデビューを果たしたimase。メロディメイクや言葉選びのバランス感覚、ファルセットを活かしたボーカルスタイルを含めて、やはり彼には天賦のセンスがあるようだ。
さらに特筆すべきは、幅広いリスナーの日常にフィットする親しみやすさ。大げさな仕掛けやギミックに頼らず、“気が付いたら、すぐそばで鳴っていた”というリスナー・フレンドリーな楽曲を作れることもimaseの魅力であり、だからこそ彼の音楽はこんなにも急速に広がり続けているのだろう。