ザ・フォーク・クルセダーズ「イムジン河」の集大成となるCDが発売決定 川崎鷹也、坂崎幸之助ら参加の新録バージョンも収録
この2002年、第三次フォークルが坂崎幸之助の参加を得て再結成され、NHKホールの『新結成記念解散音楽會』で歌われた。このライブ盤には、分断されたものが結ばれることを願って私と加藤和彦による4番が加えられ、「イムジン河・春」として収録された。
さらに、加藤和彦が自死で逝った後になってしまったが、故人の発案でパトリック・ヌジェ(Patric Nugie)がロマンチックなフランス語で歌ったバージョンが録音された。坂崎と私がメンバーとなった第四次フォークルによる『若い加藤和彦のように』というアルバム(2013年)に収録されている。
そして今度のイムジン河・新録が五度目の「イムジン河」である。2002年の「春」をウクライナにおける戦争を意識して改変し、4番を作り上げた。評価はこれからだが、さまざまな意味の「和」に向けて、内容に相応しい形で集まった仲間たちによる、歌い分けて歌い継ごうというメッセージの溢れるものとなったと自負している。心より、ミュージシャンとその関係者に感謝したい。
私は、これまで「イムジン河コンサート」を何度か開催し、これ以外にも多くの「イムジン河」の制作に関わってきたが、出会ってから50年以上を経て、いま改めて思うことがある。