KENZOの創設者、髙田賢三の大規模個展が開幕 花柄やフォークロアなど色鮮やかな衣装が一堂に
ドレス(細部) 1982〜1983秋冬KENZO PARIS蔵
1982〜83年の秋冬コレクションとして発表したドレスは、髙田が約20年かけて集めた花の刺繍が施されたリボンが、のべ200メートル分使われている贅を尽くしたもの。本作は1999年に行われたラストショー「30ans」にも登場し、日本を代表するモデル、山口小夜子が着用している。
髙田は1965年に勤め先に6ヶ月の休暇を申請し渡仏、そのままパリにとどまり、現地で活動を開始、1970年に自らのブティックを立ち上げた。日本人としての表現を模索していた髙田は、日本の生地や着物の裁断を取り入れた作品や、人気のあったニット、大柄なシルエット「ビッグ・ルック」などで注目を集めるようになる。
続く展示室では、髙田賢三が自らのブティックを立ち上げ、たちまちのうちに世界的なデザイナーとなった1970年代の作品を取り上げる。ツイードのジャケットやパンツを履くマネキンは、1989年に西武・有楽町アートフォーラムで開催された展覧会「Liberté KENZO」のために制作された、四谷シモンのデザインによるもの。手足を自由に動かせる球体関節のマネキンだ。