2022年8月30日 12:00
8500件を超えるコレクションから選りすぐりの優品を紹介『美をつくし―大阪市立美術館コレクション』9月14日より開催
1936年に日本で三番目の公立美術館として開館した大阪市立美術館のコレクションから、厳選された優品を紹介する展覧会が、9月14日(水)から11月13日(日)まで、東京・六本木のサントリー美術館で開催される。
大阪市立美術館のコレクションは、日本と中国の絵画や書蹟、彫刻、工芸といった多彩なジャンルを網羅し、また時代も紀元前から近代にまで至る。2026年の開館90周年を前に行なわれる大規模な改修工事による長期休館を機に東京で開かれる同展は、その幅広い時代とジャンルの優品を贅沢に見せる展覧会だ。大阪でもそろって展示されることが滅多にない名品が、館外で一堂に並ぶのは初めてだという。
とりわけ関西の財界人によるコレクションをまとめて収蔵する点に特徴があり、コレクターたちの個性がうかがえるのが興味深い。
たとえば、中国美術では、中国美術史の王道を行く堂々とした書画を集めた阿部コレクションと、中国の彫刻史を通覧できる石造彫刻を集めた山口コレクション。仏教美術では、真摯な信仰心に裏づけされた田万コレクション。近世工芸では、華麗にして精緻な調度品や印籠・根付を収集したスイス人のカザール・コレクション。