『かがくいひろしの世界展』八王子市夢美術館で 「だるまさん」シリーズほか全作品の原画やアイデアスケッチなどを展示
また、「だるまさん」シリーズの続編も含め、未完成作品のために残された構想やラフ、習作、アイデアスケッチ、そして家族に向けたデッサンなど、会場でしか目にできない作品も紹介される。とりわけ、常日頃から持ち歩き、こまめに記していたというアイデアノート81冊は、創造性豊かな表現者としてのかがくいの頭の中を垣間見られる貴重な機会だ。
アイデアノート№282004-2005年©Hiroshi Kagakui/撮影:黒澤義教
かがくいの絵本の大きな特徴は、読み聞かされると自然に体が動き出し、大きな笑い声を呼び起こすところ。これは、長年にわたる障がい児教育の現場経験で培われた知見や実感から生み出されたものだという。同展では、奇跡的に残っていた教員時代の資料や映像資料、生徒たちと一緒につくった教材などから、かがくいの絵本のルーツにも迫っていく。なお、今回は会場限定で、だるまさんをはじめとする絵本のキャラクターたちが登場するアニメーションが公開される予定だ。子どもたちがさらにいっそう笑顔になる映像アトラクションも楽しみにしたい。
<開催概要>
『日本中の子どもたちを笑顔にした絵本作家かがくいひろしの世界展』
会期:2024年9月14日(土)