2021年3月24日 12:00
宮沢氷魚が見せる存在感「自分だから演じられる役を求めて」
そのバックボーンが活きるのはどんなときだろうか。
「モデル業も表現するという意味では同じ。映像とスチールの違いはありますが、いかに自分の着ている服をカッコよく見せるか、どう服を表現するかを考えながらカメラの前に立つので、それは役者をするときにも自分をどう見せるかという部分で通じるところはありますね」
そして、二足のわらじを履き分けるからこそ、良い相互作用が生まれるのだと手応えを深めている。
「役者をやって、またモデルの現場に戻ると、それはそれで面白い自分の成長があるんです。特に変わるのが、表情。1本、映画とかドラマをやったあとに、久しぶりにメンノンの撮影に行くと、そういう顔もできるんだってカメラマンさんや編集の方がびっくりすることが結構あって。そう言われてみると、確かに表情は豊かになった気がします」
賞よりもうれしいのは、いろんな方からお話をいただけること
その言葉通り、2017年の俳優デビューから着実に階段を上ってきた。作品を重ねるごとに、芝居が伸びやかに、感情のグラデーションがより細やかになった。
宮沢自身も、自らの成長を実感している。
「いろいろやっていくうちに、監督が求めているものとか他の役者さんが求めていることを聞かなくてもわかるようになってきたんですよ。