2021年6月4日 07:00
佐藤健が他者と一線を画す理由「プレッシャーについて考えたことがない」
プレッシャーがあろうがなかろうが、やるべきことは変わらない
佐藤健に、プレッシャーという言葉は似合わない。
10年に及ぶシリーズの歴史のエンドマークとなった『るろうに剣心 最終章 The Beginning』。主演の双肩には、作品の成功と、興行としての成功、その両方が重くのしかかる。これだけビッグバジェットの作品ならなおさらだ。
けれど、佐藤健は常にクールだ。プレッシャーに怖気づき、戸惑う姿など想像できないほどに。
「これまでプレッシャーを乗り越えるという思考になったことがないですね。プレッシャーがあろうがなかろうが、やるべきことは変わらないじゃないですか。
それよりもやるべきことは、自分が何をしなくちゃいけないのかを明確にすること。それがわかったら、あとはやるだけ。だから、プレッシャーについて考えたことがないんです」
明晰な言葉で、そう自分の思考回路を説明する。それは、俳優の言葉というより、むしろ有能なビジネスマンのプレゼンテーションのようだった。
「『るろうに剣心』で言えば、初めて実写化の話をいただいたとき、あれだけ魅力的な漫画を実写で表現できるのかなと思ったんです。けれど、監督といろいろ話をさせてもらう中で、いけるかもと思った瞬間があった。