くらし情報『それは「愛」の物語であった。 演劇ジャーナリスト・大島幸久が観た、『THE BOY FROM OZ』』

2022年7月8日 18:30

それは「愛」の物語であった。 演劇ジャーナリスト・大島幸久が観た、『THE BOY FROM OZ』

ミュージカル『THE BOY FROM OZ』より 撮影:阿部章仁

撮影:阿部章仁



ミュージカル『THE BOY FROM OZ』の主人公ピーター・アレンを演じた主人公の坂本昌行は魅力的なエンターテイナーであり舞台人であると実感させてくれた。定評のある歌唱力、しなやかなダンス力、そして説得力のある演技力。ミュージカル俳優に必至な三要素を過不足なく持ち合わせている。

ピーター・アレンは1970年代から80年代に光り輝いたエンターテイナー、トップスターだった。その波乱に満ちた半生を一気に駆け抜けた。第1幕の最初の曲「この俺の別の顔」で客席に語りかけるように、伸びる高音で歌った。坂本は、観客と共有するその姿勢を終始、貫いていた。

エンターテイナーの自分自身がエンターテイナーを演じる。
それはたやすいようで、実は違う。まして、アレンはトップである。同様のレベルで観客を納得させる力量が求められるからだ。

それは「愛」の物語であった。 演劇ジャーナリスト・大島幸久が観た、『THE BOY FROM OZ』


前座歌手として起用してくれた大スター、ジュディ・ガーランドの鳳蘭とのダンス。明るく陽気である。その娘でスターにのし上がる前のライザ・ミネリ(紫吹淳)との結婚生活は野心的に。1幕の幕切れではライザと離婚し、売れなくなった失意の中、故郷に戻って再起を胸にしたソロダンス。

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