2024年5月10日 18:00
『シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝』森美術館で開幕 異文化のハイブリッドを追求する多様な活動の全容を紹介
アメリカの黒人陶芸からアフリカ・日本・朝鮮・中国の陶芸に着想を得た陶磁器シリーズ。いずれも力強く美しい。
映像作品《避け所と殉教者の日々は遥か昔のこと》2014年 展示風景
《基本的なルール》2015年
《7つの歌》2022年
《ドリス様式神殿のためのブラック・ベッセル(黒い器)》2022-2023年
第4章「年表」では、常滑の歴史、民藝の歴史、アメリカ黒人文化史とゲイツ個人史をひとつの時間軸で並べている。そして最終章「アフロ民藝」の展示スペースは圧巻だ。古常滑を研究しながら制作した陶芸家・小出芳弘(1941-2022年)から受け継いだ約2万点ものコレクションを展示。氷山の形をしたミラーボールが回るディスコのような空間に、明治〜昭和初期、酒屋で少量買いする客への貸し容器「貧乏徳利」1000本を並べたインスタレーション《みんなで酒を飲もう》などを設置した。常滑の澤田酒造とコラボし、ゲイツの名にかけたオリジナル日本酒「門」もつくった。
常滑の陶芸家・小出芳弘コレクション
第5章「アフロ民藝」展示風景
長野県「山翠舎」の協力で古民家の古材を什器に使用。雪の重みによる根曲りの木を天井の梁に利用した「鉄砲梁」