くらし情報『日本における地蔵信仰の歴史とその広がりを紹介『救いのみほとけ―お地蔵さまの美術―』5月27日より開催』

2023年5月18日 11:30

日本における地蔵信仰の歴史とその広がりを紹介『救いのみほとけ―お地蔵さまの美術―』5月27日より開催

重要文化財《地蔵菩薩立像》日本・平安時代久安3年(1147)根津美術館蔵


根津美術館では、2023年5月27日(土)より企画展『救いのみほとけ―お地蔵さまの美術―』が開催される。館蔵の仏画や仏像を中心に、日本における地蔵信仰の歴史とその広がりを紹介する展覧会だ。

日本では「お地蔵さま」として親しまれている地蔵菩薩。飛鳥・奈良時代における地蔵信仰の痕跡は、8世紀に光明皇后が両親の追福のために発願した一切経の写経など数少ないが、平安時代になると、地蔵菩薩は徐々に人々の間に浸透し、平安後期には衆生を救う救済のほとけとしての信仰が確立。以後、地域や時代を超えて厚く崇敬され、数々の仏画や仏像が制作された。

同館の仏教美術のコレクションは、その基礎を築いた初代根津嘉一郎(1860-1940)が、仏教思想の教導のため無宗派寺院の建立を目指して収集されたものである。なかでも地蔵菩薩に関連する収蔵品は豊富で、たとえば、在銘の地蔵菩薩像としては最古の遺例となる、文久3年(1147)制作の《地蔵菩薩立像》や、奈良・金剛山寺(通称:矢田寺)の地蔵菩薩の霊験を描いた《矢田地蔵縁起絵巻》などの重要文化財も所蔵。

同展では、こうした作品のほか、おそらく鎌倉後期に、地蔵菩薩が衆生を救済するために白雲に乗って下界へ向かう様を描いた《地蔵菩薩像》や、室町地代に制作された《地獄十王図》のうち、当代一流のやまと絵師が描いた可能性がある《秦広王図》などが、初めて公に展示される。

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