くらし情報『足尾鉱毒事件を主題とした作品を中心に約300点で版画家・小口一郎の生涯を回顧する『小口一郎展』開催』

2023年1月6日 12:00

足尾鉱毒事件を主題とした作品を中心に約300点で版画家・小口一郎の生涯を回顧する『小口一郎展』開催

この事件を丹念に取材した小口は、鉱毒被害に苦悩する旧谷中村の農民たちと田中正造を主題とした《野に叫ぶ人々》(1969年)、厳寒の佐呂間へ移住した人々の生活と帰郷への思いを描いた《鉱毒に追われて》(1974年)、足尾銅山の坑夫たちの労働問題を取り上げた《盤圧に耐えて》(1976年)を、3部作の連作版画としてまとめ上げた。今回の展覧会の大きな見どころは、小口の代表作となったその連作がすべて並ぶことにある。

栃木集落の住民の希望者が栃木県への帰郷をはたしたのは、50年前の1972年のこと。小口自らが帰郷運動の世話役を務め、架け橋となったという。1972年はまた、栃木県立美術館の開館年でもあり、同展は開館50周年を記念して企画された。小口一郎研究会の全面的な協力を得て、油彩画や他の版画作品も合わせた約300点で、小口一郎の生涯に光を当てる意義深い展観となる。

足尾鉱毒事件を主題とした作品を中心に約300点で版画家・小口一郎の生涯を回顧する『小口一郎展』開催

小口一郎《大樹》1948年小口一郎研究会蔵
足尾鉱毒事件を主題とした作品を中心に約300点で版画家・小口一郎の生涯を回顧する『小口一郎展』開催
小口一郎《海の声》1976年小口一郎研究会蔵
足尾鉱毒事件を主題とした作品を中心に約300点で版画家・小口一郎の生涯を回顧する『小口一郎展』開催

小口一郎《「鉱毒に追われて」より35.帰郷》1971-73年小口一郎研究会蔵
足尾鉱毒事件を主題とした作品を中心に約300点で版画家・小口一郎の生涯を回顧する『小口一郎展』開催

小口一郎《「野に叫ぶ人々」より不滅の余光(その二)》1970年頃小口一郎研究会蔵
足尾鉱毒事件を主題とした作品を中心に約300点で版画家・小口一郎の生涯を回顧する『小口一郎展』開催

小口一郎《谷中一景》1959年栃木県立美術館蔵
足尾鉱毒事件を主題とした作品を中心に約300点で版画家・小口一郎の生涯を回顧する『小口一郎展』開催

小口一郎《坂道》1954年栃木県立美術館蔵
足尾鉱毒事件を主題とした作品を中心に約300点で版画家・小口一郎の生涯を回顧する『小口一郎展』開催

小口一郎《ねこ》1954年栃木県立美術館蔵
<開催情報>
『「二つの栃木」

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