『ザ・フィンランドデザイン展』Bunkamuraザ・ミュージアムにて開幕 世界に愛されるデザイン大国の歩みをたどる
カイ・フランク《BA キルタ》シリーズ 1952〜75年
当時の製品ポスター いずれも1954年
独自の進化を始めたフィンランドのデザインを、国は積極的に支援。ミラノトリエンナーレで好評を得るなど、フィンランドデザインは国内のみならず、世界中の人々を魅了するようになった。第三章「モダニズムのアイコン」では、黄金時代と評価され、「デザイン大国」と位置づけられるようになった1950年代のフィンランドのガラス製品や陶磁器を中心に紹介する。
展示風景より
展示風景より
ルート・ブリュックはアラビア製陶所で主に陶板作品に取り組んでいたアーティスト。日本では一昨年から昨年にかけて回顧展が開催され、注目を集めるようになっている。
ルート・ブリュック(左)《孤独》1967年(中)《青い雲》1967年(右)《老いた木》1967年
国の支援だけでなく、フィンランド国民のライフスタイルも、フィンランドデザインの発展に大きく寄与している。第二次世界大戦後、フィンランドの中産階級はその暮らしをより楽しむため、インテリアにいっそう気を配るようになった。冬場は長く留まる室内に明るさを求め、色鮮やかなテキスタイルを好んで取り入れるようになっていく。