くらし情報『20世紀彫刻の先駆者ブランクーシの国内美術館初の大規模個展『ブランクーシ 本質を象る』アーティゾン美術館で』

2024年3月21日 11:30

20世紀彫刻の先駆者ブランクーシの国内美術館初の大規模個展『ブランクーシ 本質を象る』アーティゾン美術館で

と国内外の美術館等から出品される彫刻作品約20点を中核とし、フレスコやテンペラなどの絵画作品やドローイング、写真作品を加えた約90点で、そのブランクーシの足跡の全貌をたどるものだ。
彫刻作品では、アカデミックな写実性やロダンの影響をとどめた初期作から、対象のフォルムをその本質へと還元させていく1910年代、そして「鳥」をテーマとした作品に代表される主題の抽象化が進められた1920年代以降まで、その変遷を目の当たりにできる充実した展観が実現する。
もうひとつ注目したいのは、彫刻以外の作品にも目配りがされていること。ブランクーシは絵画も描き、また自身の作品やアトリエの情景をとらえた写真作品も残した。絵画や写真など異なる手法を用いて自らの彫刻作品を相対化していったその横断的なアプローチは、近代の芸術家ならではのものだそうだ。様々なジャンルの作品が並ぶ同展は、そうした創作者としての多面性にも光をあてる興味深い展観となる。
20世紀彫刻の先駆者ブランクーシの国内美術館初の大規模個展『ブランクーシ 本質を象る』アーティゾン美術館で
コンスタンティン・ブランクーシ《雄鶏》1924年(1972年鋳造)、豊田市美術館
日本の美術館ではこれまで開催されてこなかった巨匠の大規模個展。対象の本質をとらえるその唯一無二の創作の全容を目撃しに、ぜひ会場に足を運びたい。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.