2021年12月17日 20:30
高さ196センチの兵馬俑も 『兵馬俑と古代中国 ~秦漢文明の遺産~』京都、東京ほか4都市で開催
1972年の日中国交正常化宣言から50周年をを記念して『兵馬俑(へいばよう)と古代中国~秦漢文明の遺産~』展が、京都、東京ほか4都市で開催される。映画『キングダム』の中国史監修も務めた、中国古代史が専門の鶴間和幸・学習院大学名誉教授が本展の監修を行う。
俑とは、生きた人間の姿を木や土に写し取ったもの。古代中国の人々は死後の世界で被葬者を守るために埋葬した遺体に備えたという。展示では、 秦漢両帝国の中心地域であった陝西省(せんせいしょう)の出土品を中心に、 貴重な文物を多数展覧する。
中でも見どころは、日本初公開となる、高さ196センチもの大きさの将軍俑。1974年に偶然発見された秦始皇帝陵の兵馬俑から見つかった。秦始皇帝陵には8000体の俑が納められていたが、そのうち将軍俑は11体しか発見されていない。
今回展示されるのはその11体の中のひとつ。生前、 始皇帝に仕えた人物とされており、その生き生きした姿を見ることができる。
この将軍俑に加え、 武士俑、 騎兵俑など計36体の兵馬俑に加え、 レプリカの銅車馬や兵馬俑の隊列展示、 ヒツジやブタなどの動物俑、 青銅器、 金印など多彩な遺物から古代中国文明が紹介されている。