くらし情報『真打昇進を控える三遊亭わん丈が語る、“究極のエンタメ”落語の魅力と抜擢真打の本音』

真打昇進を控える三遊亭わん丈が語る、“究極のエンタメ”落語の魅力と抜擢真打の本音

新作落語の会で衝撃を受け、円丈に弟子入り。わん丈自身も、印象的な新作落語を数多く持っている。最初の入り口は新作落語だったのだろうか。
「そうか、そう思われそうな経歴ですね(笑)。私、新作と古典と分けて考えるのはナンセンスだと思っていて。古典落語だって、生まれた時は新作落語だし。面白い新作は面白いし、面白くない新作は面白くない。面白い古典は面白いし、面白くない古典は面白くない(笑)。
面白ければ何でもいいと思っています。円丈も、新作落語のすごい人……という印象がどうしても勝ちますが、僕が最初に聞いたときに感動したのは古典の『金明竹』でした」

落語は「究極のエンタメ」

では落語という芸の魅力は、と尋ねると「究極の芸」と即答する。「できないことがない。しかも身軽。座布団を用意していただき、着物・扇子・手ぬぐいを自前で持っていけば、どこでもできます。日本人って、想像力に長けている民族らしいんですよ。私たちは何もないところで喋るけど、そこに様々な登場人物がいて、会話して動いているように見えるでしょ? お客さまの頭の中で想像していただけるんですよ。想像力というものはリミットがない。
舞台上にセットや小道具を実際に用意するよりも、はるかに大きいものをお客さまは見ることができる。

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