くらし情報『『デ・キリコ展』4月27日から東京都美術館で 形而上絵画から挿絵、彫刻まで70年以上の創作活動を網羅する大回顧展』

2024年4月16日 11:30

『デ・キリコ展』4月27日から東京都美術館で 形而上絵画から挿絵、彫刻まで70年以上の創作活動を網羅する大回顧展

《オデュッセウスの帰還》 1968年 ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団 © Fondazione Giorgio e Isa de Chirico, Roma © Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


20世紀初頭に「形而上絵画(けいじじょうかいが)」と後に自らが名づけた謎めいた作品群を発表して、シュルレアリスム運動に多大な影響を与えた画家ジョルジョ・デ・キリコ(1888−1978)。その70年に及ぶ画業を展観する大回顧展が、4月27日(土)から8月29日(木) まで、上野の東京都美術館で開催される。
「形而上学」は古代ギリシャに始まる哲学だが、デ・キリコの「形而上」は哲学というよりも、「日常の奥に潜む非日常」を指す言葉として使われていたそうだ。イタリア人の両親のもとギリシャで生まれ、ドイツでニーチェなどの哲学や象徴主義の絵画などから影響を受けたデ・キリコは、パリに滞在した1910年頃から、簡潔明瞭な構成で広場や室内を描きながらも、歪んだ遠近法や脈絡のないモティーフの配置、独特の幻想的な雰囲気によって、「日常の奥に潜む非日常」を描き出したのだった。
『デ・キリコ展』4月27日から東京都美術館で 形而上絵画から挿絵、彫刻まで70年以上の創作活動を網羅する大回顧展

《「ダヴィデ」の手がある形而上的室内》 1968年 ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団 © Fondazione Giorgio e Isa de Chirico, Roma © Giorgio de Chirico, by SIAE 2024
ダリやマグリットなどシュルレアリストに大きな衝撃を与えつつも、やがて伝統的な絵画技法に対する関心をより深めたデ・キリコは、古典絵画の様式へと回帰し、シュルレアリストたちと袂を分かつこととなる。

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