「これまでを総括している感じがある」湯浅政明監督が語る映画『犬王』
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『夜明け告げるルーのうた』『映像研には手を出すな!』など数多くの作品を手がける湯浅政明監督の最新作『犬王』がいよいよ今月28日(土)から公開になる。
本作は古川日出男の小説を基に、室町時代に生きたふたりの少年の生き様を描いた作品だが、物語の随所にこれまで湯浅監督が描いてきたモチーフやテーマ、映像表現が垣間見える“現段階での集大成”的な傑作になった。「これまでを総括している感じがある」と語る湯浅監督は本作で何を描き出すのか? 公開前に話を聞いた。
本作の原作は古川日出男の小説『平家物語犬王の巻』で、異形の能楽師・犬王と、盲目の琵琶法師・友魚が出会い、友情を育みながら、それまでの芸能の常識をぶち破るパフォーマンスで人々を魅力していく様と、その顛末を描いている。
「最初に原作を読んだ時は表層的な部分しか追えない方なんですけど、能と琵琶が中心になって、犬王をアニメーションで面白く描けるだろうな、という印象でした」と振り返る湯浅監督は「琵琶法師や能楽師が平家や過去の物語を語り、その琵琶法師や能楽師の物語をまた古川さんが小説で語られて、それをまたアニメーションとして語る。