くらし情報『前衛映画の巨匠勅使河原宏特集上映、6月5日から開催 〜『砂の女』から新座頭市まで〜』

前衛映画の巨匠勅使河原宏特集上映、6月5日から開催 〜『砂の女』から新座頭市まで〜

「没後二十年記念 アートを越境する 勅使河原宏という天才」


日本のアートフィルム界を代表する勅使河原宏監督の特集上映が6月5日(土)からシネマヴェーラ渋谷で開催される。『砂の女』をはじめ常にベストテン入りした60年代の代表作から、なかなか観る機会の少ない秘蔵短編作品まで集めた稀有な特集。没後20年にあたって企画された。

いけばな草月流の創始者勅使河原蒼風の長男であり、前衛的な映画作品の監督としても活躍した勅使河原宏の、長編から短編、関連作品を集めた文字通り「勅使河原映像の全て」。安部公房、武満徹、ジョン・ケージ、そして勝新太郎といった世界のアーティストたちとのコラボレーション、多岐にわたるテーマ、前衛的な映像美は今見てもまさに「前衛」といえる。

安部公房原作・脚本の初期長編がなんといってもプログラムの中核。ふたりが初めて組んだ『おとし穴』(1962)は外国映画が中心だったATGの日本映画初配給作品。ショッキングなテーマ、官能美が話題をよび、カンヌ映画祭審査員特別賞を受賞した『砂の女』(1964)、『他人の顔』(1966)。
公房+勝新太郎主演という大胆な組み合わせで作られた『燃えつきた地図』(1968)。長編映画では他に、インターバルをおき80〜90年代に発表された『利休』(三國連太郎主演、1989)

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