2023年5月9日 12:00
ひたすら楽しいラブ・コメディ、そして劇場愛を描く“ショー・ビジネス讃歌” 劇団四季『クレイジー・フォー・ユー』上演中
ボビーはそこで劇場主の娘ポリーに一目ぼれ。劇場を救うために新しいショーを作りもう一度町に人を呼ぼうとボビーが提案し、ふたりはいい雰囲気になるものの、ボビーが劇場を差し押さえにきた銀行の人間だと知りポリーは激怒。しかし諦めないボビーは、大物プロデューサー・ザングラーに変装、NYから踊り子たちを呼び寄せ、町の男たちを即席ダンサーにし、ショーの制作を続ける。すると今度はその偽ザングラーにポリーが恋をしてしまう。さらには本物のザングラーも愛する踊り子を追いかけてデッドロックにやってきて……!?
なんといっても、トニー賞最優秀振付賞を受賞しているスーザン・ストローマン振付のダンスが楽しい。ボビーの浮きたつ心そのままに重力を感じさせないソロ、ボビーとポリーが恋に落ちていくさまをハートマークを諸所に入れたキュートな振付で描いたペアダンス、電話やロープを小道具にした目に楽しい群舞……華やかかつハイレベルなダンスシーンが次々と登場。中でも圧巻なのは一幕最後の「I Got Rhythm」。デッドロックの人々がトタン屋根やツルハシ、パエリア皿といった意外なものを取り入れ魅せるダンスは、「それをそう使う!?」