2022年6月29日 12:00
現実と夢が混在した心象風景を描く画家・工藤麻紀子の国内美術館初個展、7月9日より開催
平塚市の市制90周年を記念し、2014年から5年間平塚市内にアトリエをかまえ、国内外で活躍する画家・工藤麻紀子(1978~)による個展『市制90周年記念工藤麻紀子展花が咲いて存在に気が付くみたいな』が、7月9日(土)より平塚市美術館にて開催される。
大学在学中から注目を集め、現代の絵画表現を紹介するグループ展でも継続的に取り上げられてきた工藤。
視点を混在させた構図やコラージュのようなモチーフの配置といった卓越した画面の構成力と、マティスやボナールを思わせる鮮やかな色彩とを兼ね備えた作品は、国際的にも高く評価されている。
国内の美術館では初の個展となる同展では、新作とインスタレーション作品を含む約120点により現在までの活動を紹介。
作家が普段の生活で見聞きしたことなど身近な出来事に対する思いを投影した作品は、鑑賞者の記憶の中にある風景や出来事を呼び覚ますような、親密さとストーリー性を持ち合わせている。
まるで夢のなかにいるような工藤の作品の混沌としたイメージの中に身をゆだねてみたい。
工藤麻紀子《もうすぐ衣替え》2003 年、高橋龍太郎コレクション Photo by Shigeo Muto(c)