片岡愛之助×戸部和久「ルパン三世」を歌舞伎にした新作歌舞伎『流白浪燦星』。これぞ歌舞伎!の面白さを見せつける
撮影:源賀津己
アニメなどでおなじみの「ルパン三世」が歌舞伎になる。タイトルは、盗賊が活躍する“白浪物”から当て字をした『流白浪燦星』。ルパンを演じるのは片岡愛之助だ。愛之助と脚本・演出の戸部和久との対談で見えてきたのは、この新作歌舞伎で古典歌舞伎の魅力をとことん伝えようとしていること。そして、「ルパン三世」がそれにふさわしい題材であること。両者が引き立つ面白い公演になりそうだ。
「恐ろしいことをやっているなという思いでいっぱいです(笑)」
──『流白浪燦星』でルパン三世を演じられる愛之助さん。その前後に上演される舞台『西遊記』では孫悟空を演じておられますが、誰もが知るキャラクターに続けて挑まれるのはどんなお気持ちですか。
愛之助それはもう役者冥利に尽きます。ルパン三世もずっと観てきたキャラクターですし、孫悟空も堺正章さんが演じられたテレビドラマを観て育った世代ですから、恐れ多くて演じてみたいなんて思ったこともなかっただけに、本当にありがたいです。
──脚本・演出を手掛けられる戸部さんもいかがでしょうか。よく知られている作品を歌舞伎にすることについては。
戸部恐ろしいことをやっているなという思いでいっぱいです(笑)。